フィクションという選択肢

物語系小説は純文学系小説に比べると、著者から読者への伝え方がやさしいのですが、その話を通して読者に訴えたいことをどう伝えるか、また読者までも共感できる臨場感の表現力はしっかりと身に付けておく必要があります。

そして、物語の最初から最後までの話の流れをしっかりと持たなくてはなりません。

まだまだ難題があり、物語系小説はノンフィクションの一部のようなもので、きちんと事実関係を下調べしながら取材をする必要があるのです。

言い回し次第では、読者にどのような伝わり方をするかわからないものです。

表現は自由であってもモデルとなる人物がいる場合は、関係する人たちに不愉快な感情を持たせないような配慮は不可欠です。

自分自身を物語の登場人物にかえて、自分の秘密を物語の中で話す場合も同様で読者に知られてしまう覚悟は必要なのです。

いざ自分の好きに本を書くとなっても、どのような本を書くかを決断するのは、とても悩ましく思う人もいることと思います。

得手不得手は別として、ドラマや映画、芝居が好きな人は戯曲にチャレンジしても良いかもしれません。

演劇を目的として書きあがった作品が、登場人物を役者に託し見る人に伝えるところは小説などとは異なり、見る対象の人も読者でなく観客となるのです。

戯曲は小説とは異なり会話中心に話が進行するので、物語を観客に上手く伝えてもらえるように、書き手が表現をする演技者に細かな指示をしなくてはなりません。

物語を展開させていく場面も移り変わりが難しいのですが、常に見る側の人を意識して書かなくてはいけません。

また、役者だけではなく演出家や監督に書き手の意図を書き記すことも重要です。

しかし、戯曲は訓練の必要な分野でありフィクションを書く選択肢としては、一般性が低く自費出版には馴染みにくい分野ともいえるでしょう。